2 明治期の拡大した『柳原町』

      

9.二万分一假製地形圖




刊行:明治25(1892)年
版元:大日本帝國陸地測量部発行
寸法:38.5cm×48.0cm(縮尺20,000分の1)
彩色:墨刷
所蔵:国土地理院
解説:本図は,京阪神地方を迅速測図法により軍用図として作成したものの一つで,柳原庄が精緻に描かれている。
柳原庄は,本郷(現東山区),七条郷(旧六条村・現郷之町),八条上(旧銭座村・現東之町西之町),七条裏(旧水車小屋・現川端町),小稲荷(旧大西組・現小稲荷町)から構成されたが,本図でも,高瀬川を越えた東にすでに家がせり出して建っている様子が描かれている。また,「府庁文書」によれば,図中の東海道本線の整備のため,旧銭座村の家が立ち退きになったとされている。



刊行:大正4(1915)年11月
版元:日本大観京都編纂所発行
寸法:157.0cm× 107.0cm
彩色:石版彩色刷
所蔵:大塚隆氏
解説:本図は,即位の大礼に向けて出版された商工案内図で,40業種が14色で分類され描かれている。前図と比して,住戸が増えていることが分かる。

10.大典記念京都市街地図


「崇仁の軌跡をたどって」目次へ
インターネット特別展 目次へ